投稿 「トイレの困った」問題2 ヒートショック

                              八木 次郎 

 

ある葬儀に参列し火葬場で待っている時に、こんな会話が隣の待合室から聞こえてきました。

 

「死んだときのことを公表できないのも困ったもんだんよ」 

「なんで?どうしたの?」 

「親戚のある男性が、自分の家以外のところで腹上死したんだよ」 

「へえ、それは、家の残された人は葬式の席で説明に困っただろうね」 

「そうなんだよ、なんにもいわないこともできないから旅先の旅館で急死したといってごまかしたそうだよ」

 

「ふーん、大変だね。僕の聞いた話は、トイレで死んだ人のことなんだけれど・・・」 

「あらら、それはどんなこと?」 

「夜中にトイレに起きて、『どた!』と音がしたので急いで行ってみたら倒れていて、救急車で病院に運んでもらったが、間に合わなかった。脳卒中だった。葬儀のときに奥さんは、なぜだかトイレで倒れたとは言いにくかった、と言っていたよ」 

「別に、悪いことでも、恥ずかしいことでもないのにね」 

「そうだよね、でも、多いらしいよ」 

「統計でもあるの?」 

「いや、知らない。今度、調べておこう。でも、ここで聞きまわるのは、やめておこうね」

 

寒波の襲来で水道管の破裂が九州・山口の各地で起こり、断水の報道がありました。

トイレに水が来なくなってトイレが使えなくなりました。

災害と同じような問題が起こりました。それと並んで、急激な温度変化によるショック死。ヒートショック現象も起こったようです。

ヒートショック現象とは、医学用語では、高温に対処する人体の反応を言いますが、設備業界では、主に急激な低温環境への移動によって起こる、温度差による血圧の急激な変化で脳卒中などが起きる現象を指す言葉として使われています。

 

トイレ、風呂の脱衣場が問題になります。

トイレと他の部屋の温度差はかなり大きくなっているからです。

夜中に布団から出て行くので、結構な温度差があるわけです。

高齢者の場合、さらに手すりの問題があります。

 

合成樹脂やステンレスだと手で触って体重をかけたときに、急速に冷えてしまい、ショックが全身に伝わり、辛い。辛いだけならいいが、トイレで倒れるという事態が起きかねません。

実際には発生しているとは思いますが、私も統計の数字は知りません。

詳しいデータがあれば、どなたか、教えてほしいですね。

 

解決策は、いろいろと模索されています。

すでに普及している便座の暖房は、まずその始まりですが、あったか村の白松博之さんは、トイレのステンレスの手すりに、杉の木でつくったカバーをつける工夫をしました。

木だと、暖かいとまでは言えませんが、急激な温度変化は防げます。高齢者の施設のトイレで、すでに数カ所、採用されています

 

トイレの部屋全体の暖房装置も研究・開発されているようです。

トイレで死ぬことを別に恥ずかしいとは思いませんが、まだ死ぬのは早過ぎるのに、寒さ対策が不備で死んでしまっては、人生がもったいないとは思います。(2016/02/02)

 

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写真)手すりの写真

木製の手すりを設置したのは、山口市2件、萩市1件、福岡県津福津市1件。

手すりに取り付けている木材は杉。

触った時にヒノキよりも温かみがある。