演習:講座「山口島根豪雨とトイレ」

23日、24日に行われた山口県立大学の地域共生演習。「災害トイレを考えよう」というテーマだが、災害といえば、どうしても東日本大震災のような大震災を想像してしまう。だから、自分の地域にはないという変な安心感を持つ人もいるかもしれないが、中国地方でいえば、昨年の2014年は広島市の土砂災害、そして、あったか村のある阿武町では、2013年の山口島根の豪雨災害があった。そんなこともあり、当時災害の現場のことを知っている、萩市の防災安全課の細井充さんに、災害時のトイレの話をしていただいた。

 山口島根の豪雨災害で大きな被害を受けたのが、萩市の須佐・田万川地区。どちらも、大きな平地が少なく、大半が山地のような場所。災害直後は、あらゆる道が通行止めになったがトンネル内に入り込む豪雨と土砂の映像は、恐怖そのもの。また家屋の浸水もかなりの深さがあり、死者が3名だけだったことも驚くほどだ。

 さて、今回、直面した問題にトイレの問題があった。停電でポンプが使えず、また冠水等で電気設備は故障。しかも、須佐の下水処理場は、がけ崩れで土砂に埋没してしまい、下水道に接続されている地域のトイレは使えなくなったとのことである。阪神大震災時に注目されたマンホールトイレがあるが、下水道が使えない状況ではこのトイレも使えない。結局、今回トイレで問題が起こったところは、下水道につなげている建物の住民で、逆に、ボットン便所の住民は、あまり問題は起こらなかったとのこと。

 今回のことを教訓に考えると、少なくとも避難所には、給排水が他の施設と独立している汲み取りトイレが必要だろう。今回、高齢者は脱水症状になっていた可能性があるとのことである。トイレに行かないよう、水を飲まないように心掛ける高齢者は多いだろうと感じる。災害時にもストレスにならないトイレを広めていく必要があると、あらためて感じた。