土田海岸、海藻、イチジク。

 島根県益田市の北部、土田海水浴場。小さな入り江の海岸で、半分ほどが漁港なので、海水浴場部分が狭いため、小さな子どもづれの家族には喜ばれる海水浴場である。この土田海岸にも2か所、私たちの無放流トイレが設置されている。

 この12月の寒い季節は、水を連想させる言葉は身震い感じる人は多いだろう。あいにく、日本海の冬は、荒波が激しい。ここ土田海岸は、多少穏やかのようにも見えるが、夏の海水浴客のにぎやかさとは異なり、今は、泳ぎつかれた海藻が、にぎやかに流れ着いている。

 そんな海岸で、海藻を一輪車に乗せている年配の男性がいた。ここ土田海岸は、いつ来ても何かときれい。もしかして、清掃しているのかと思ったが、もちろん、一人でやったりはしないだろう。時折拾った海藻を捨てては海藻を選んでいる様子。一輪車いっぱいにして、一人でコンクリートの段々をバックしながら引き上げている。最後の少し高めの段で、男性の近くに着いた私は、少し時手伝おうとしたが、手伝うこともなく男性は、一人で引き上げ、にっこりほほ笑んだ。

 「それ肥料に使うんですか?」
 「そう、肥料に使う。この海藻を、イチジクに使うと、イチジクが最高にうまくなる。ほかの作物にあげても、そんなにはならんのだけど、イチジクだけは、見違えるようにうまくなるんじゃ。なんたって、土が柔らかくなる」

 男性は、美味しいだろうそのイチジクをほうつくばって、今にもよだれが出そうな寸前の笑顔を見せて話した。

 「昔から海藻として使っているんですか?」

 「そう昔から使ってるよ。」

彼は、そういって、イチジク畑まで運んで行った。

 そのイチジク畑は、この春、私が初めて土田海岸に来た時に、きれいなイチジクだと思った場所だった。

 「おじさん。イチジクができるころ、また見に来ますね!」

男性は、おいしいイチジクを思いながらなのか楽しそうに、海藻をイチジクの木の周りにおいていた。

写真)イチジク畑。土田海岸までの通り道にある畑。

写真)非常に丁寧に海藻をおいている。「現代農業」で紹介されていたりしないのかな?

 「海藻でイチジクが格段とうまくなる!!」みたいな記事とか。。。